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窓側のお客さま

三列席の窓側のおじいちゃま。
体全体で「た!い!く!つ!」というオーラを放っている。

8時間くらいすると、子供が授業中に居眠りするみたいに、
机の上に頭を乗せて眠っている。

うーむ、うーむ。 考えまくる。
このままでは「もう二度とヨーロッパなんて行きたくない。」
「なんて長いフライトなんだ…。」
到着後の疲れた様子が目に見える。

北極圏を通り越し、スカンジナビア半島の上空を通過した頃、
今日はいつにも増して空気が澄み、雪で真っ白な美しい山々と凍った川、湖が見え始めた。
海の青色と真っ白に覆われたフィヨルドの光景が輝いている。



ああ、あのおじいちゃまに見せたい!

背の低い私は横のお客さまに断りをいれて、
体と手をぐぅーーーっと伸ばし、おじいちゃまをつんつんつん。

「窓側で窮屈でしょうし、今すごく綺麗な景色が見えていて、
是非お見せしたいのでギャレーにご招待したいのですが…!」
「しょ、招待??」
よくわからんが暇だし行ってみようとトボトボ来て下さった。

そこにはサプライズで用意しておいた日本茶とお菓子。

そしてギャレーの窓を開けると、
そこには息をのむような雪化粧をしたフィンランドの絶景が地平線まで続く。

「映画は見ないし、音楽もつまんない。年寄りにはきつかった。」と思わずこぼす。(やっぱり!)
「そう思って、楽しんで頂きたかったので起こさせて頂きました~。」と笑う。

とにかく大喜びして下さった。 デジカメで風景を撮りまくり、
長生きして良かった、と。

それから到着までの時間、通路を通るたびに
遠い窓側から〝おじいちゃんウィンク〟をしてもらった。

ビジネスマンのお客さまだったら絶対起こさない。
でも、この旅行を楽しみにされていたであろうおじいちゃまだったから、
起こしてでもご案内をした。

これってサービスじゃないんです。
ホスピタリティ。
決まったことをするのではなく、相手に合わせて対応を変えること。
おじいちゃまの様子はインタンジブル(言葉にできないもの)な動作を読み取ることで、ニーズを見つける。
この見つけ方には沢山のコツがある。

降りる時には握手までしたおじいちゃん。
きっと退屈だった10時間より、
窓の外の5分の銀世界をずっと覚えていて下さるでしょう。

ホスピタリティ。それを提供する楽しさは尽きることがありません。
人と関わる仕事である限り、人の数だけホスピタリティはあるのです。
カサカサなか細いおじいちゃまの手の感触を思い出しながら、
今日の温かなひとときを綴っておきたいと思います。


“セラピストのためのホスピタリティセミナー” in IMSI 表参道 3月22日 3時間
http://www.imsi.co.jp/seminar/hospitality.html
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| フライトのお話 | 02:11 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

参加したいな~

こういったエピソードを聞くにつれ、多希子さんのホスピタリーセミナー受けたくなります。
その都度すばらしいなぁ~と感心せずにはいられません!

| ひさよ | 2012/02/21 00:29 | URL | ≫ EDIT

Re: 参加したいな~

> ひさよさん
あら~、ありがとうございます。
ほんのわずかな私の経験ですが、それが種となって、
もっといいおもてなしの花が咲かせるきっかけになればいいなぁと思ってます。
それにしてもおじいちゃまウィンクは可愛くて参りました(^^;;

| takiko | 2012/02/21 23:55 | URL |















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